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Twilight

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ルークと薬と収穫祭1

この話はタイトルの通りハロウィンにちなんだお話です。
お話を読んでいただく前に以下の注意点をよくお読みください。


・ルークが縮みます(笑)
・アッシュがただのツンデレお兄ちゃんと化してます。
・赤毛二人組がメンバーからいろいろな被害を被ってます。
・ED捏造話の設定で書いていますので、初めての方は設定をお読みください。
・ちょっと腐女子表現があるかもしれません。(そこまでひどくはないかと思いますが)


以上の注意を呼んで、「あ、これは駄目だわ」と思われた方はここでUターンをお勧めします。
むしろ大歓迎!という方は下へお進みください。




*ちょっと長めです。話の途中で3つの選択肢が出ますので、好きなものを選んで先へお進みください。





窓から差し込む穏やかな日差しが室内を明るく照らす休日の昼下がり。季節は秋になりそろそろ毎年恒例の収穫祭も近づいている時期のためか、風が若干肌寒くなってきたが、日差しはまだまだ十分に熱い。収穫祭の準備がそこかしこで行われ、忙しそうな雰囲気の中、住人達は家の窓を全開にして日差しと風を取り入れつつ、家族そろっての昼食をとっているであろう時間帯。そんな中、この街の重要人物の一人であるジェイド・カーティスは、温かな日光と街の忙しさを拒絶するかのように全ての窓を閉めさらに暗幕を垂らしたレプリカ保護育成機関内の実験室にて怪しげな薬品を調合していた。部屋に備え付けのフォニム灯の光の下、薬品をいじるジェイドの肌は元々色白なのに薄暗い部屋のせいでさらに不健康そうに見える。実験台の上には様々な色の薬品の入った試験管やフラスコ、そしてその傍らにはこれもまた怪しげな、かなり古い朽ちかけの書物が開かれていた。ところどころ血のような黒い染みや、いかにも呪われてそうな感じのお札が張り付けられているのが、怪しさを通り越してむしろ怖い。
「そういえば、そろそろお昼時でしたかねぇ」
そんな書物を片目で見やりながらぼそりと呟いて時計を見ると、時計の針は午後1時を指していた。実験に熱中していて時間を忘れていたようだ。いったん休憩しに行きますか、と手を休めると、部屋の外からこちらに向かって走ってくる足音がかすかに聞こえてきた。足音とその慌ただしい気配から人物は特定できたが、確認のためにジェイドがドアの方へ振り返ると、それと同時にドアがノックなしに勢いよく開かれた。
「ジェイド~!ってうわ、暗っ!!外いい天気なんだからせめて暗幕くらい上げろよな」
 入ってきたのはジェイドが予測した通りの人物、ここまで走ってきたのか朱い短髪を若干乱れさせたルークだった。そういうとずかずかと室内を横断し、暗幕を一気に上げた。途端に室内に日差しが入り、その眩しさに一瞬ジェイドは目をしばたかせた。
「ルーク。部屋に入る時はノックくらいしなさい。あと、この研究施設内では走らないようにといつも言っているでしょう?」
「うっ・・・。ゴメンナサイ・・・」
 落ち着きのなさは相変わらずですね、と眼鏡を押さえて呆れたように息を吐くジェイドに、ルークは素直に謝った。
「まぁ、いいでしょう。それで、今日は一体何の用ですか?随分急いでいたようですが」
「あ、そうだった。そろそろ昼時だし、収穫祭のことで相談もあるから一緒に飯でもどうかってガイがさ。どうせ昼食もとらずにまだここで実験してるだろうから呼んで来いって言われたんで、呼びに来たんだ」
「ふむ。ちょうど一休みしようかと思っていたところですし、今日はお言葉に甘えましょうか」
 そういうと、台の上の書物に栞を挟み、ガスバーナーの火を止めて火にかけていたフラスコを下した。ルークは片付けを始めたジェイドの横で、その手元を興味深そうに見つめている。今、ジェイドの手の中には鮮やかなオレンジ色のキャンディのような物体が入った小型の瓶が握られている。
「それ、キャンディか?お前何作ってたんだ??」
「ピオニー陛下がつい先日創世歴時代の貴重な医学書を見つけましてね。様々な薬品の調合法が書いてあったので、ちょっとお借りして試しに調合してみていたのですよ」
「医学書っていうか、なんかの呪いの書っぽいのは気のせいか?」
 っていうか明らかにそれ医学書じゃぬぇーだろなんか怖いっていうかなんでそんなにお札とか訳のわからない染みとかいっぱい付いてんの?あぁ、ごめんジェイド。本より何より薬品片手に微笑むお前のそのイイ笑顔が一番怖い・・・(涙)
「今はちょうどこのページに載っているキャンディ型の薬を調合していたのですよ。本来は体内フォニムを活性化させるための薬だそうなのですが、なんでも服用するとちょっとした若返り効果があるとかないとか?」
「なんだよそのちょっとした若返り効果って・・・」
「効能は、ちょっと強めの滋養強壮剤みたいなものです。服用すると1週間ほどお肌の張りつやが良くなったりとかするみたいですね~」
そう言って一歩一歩ルークに近寄るが、ルークはじりじりと後退していく。
「まぁ、危ないものではありませんので、とりあえず食べてみてください♪(にっこり)」
「何が、とりあえず、だよ!俺は絶対嫌だからなっ!!」
 にこやかに差し出されたそのキャンディ?入りの瓶をジェイドに押し返す。
「おや残念ですね。せっかく調合したのに、これでは試験ができません」
 せっかく実験体が自ら転がり込んできてくれたのに・・・。ボソリと呟くジェイド。
「おい。今ぼそっと俺のこと実験体とか言ったろ?言ったよな?!」
「さ~て、何のことでしょうか?最近物忘れがひどくて~」
「おっま!最初っから俺で実験するつもりだったなジェイド!?」
「・・・おや?あれはガイでは・・・」
「え?」
 胸倉を掴まれルークに詰め寄られた状態で食えない笑みを浮かべ続けるジェイドが、不意に窓の外に目をやった。それにつられてルークも窓の方に目を向ける。確かに窓の外では苦笑したガイがこちらを見上げて手を振っていた。そういえば、ガイを外で待たせていたんだったと思いだして、ジェイドの方に振り向いた瞬間。口の中に放り込まれたその小さな物体を、ルークは思わずそのままごくりと飲みこんでしまった。舌の上にはかすかに甘酸っぱいオレンジの味が残っている。一瞬呆けていたルークだったが、ジェイドのその食えない笑みとその手に未だに握られている瓶の中のキャンディが一粒減っているのに気付いた瞬間、自分が何をしてしまったのかに気付いてその顔はさっと青ざめた。あぁ。目の前で今も微笑んでいるこのネクロマンサーの顔を思いっきり引っぱたいてやりたい。そんな衝動に駆られつつルークは声を荒げた。
「ジェイドぉぉおおおおお!!!」
「あははは~。大丈夫ですよ。さっきちゃんと説明したでしょう?それは滋養強壮剤です。体に害はありませんよw」
「だからって、お前!こんな騙し討ちみたいに飲ませるなっつーの!!!」
「それよりルーク。体に何か違和感はありますか?」
「え?別に。・・・そういえば何か体がぽかぽかしてきたような・・・?」
急に真剣になったジェイドの視線に気おされて思わず素で答えてしまった。体の内側から温まるような、というかむしろ熱くなってきたような感覚がある。その急激な熱に頭がぼぅっとしてきて足元がふらついた。
「ぅあ。あれ?何か、あつい・・・・」
「ルーク?」
異変に気付いたのかジェイドが慌ててルークの体を支える。その体は妙に熱を持っていた。
「う、・・・ぁ・・ぁああああああっ!!!」
「ルーク?!!」
ジェイドに支えられたルークが叫ぶのと当時にその体から激しい光が迸り、室内を真っ白に染めた。あまりの光にジェイドも思わず手で目を覆った。窓の外にいたガイも異変に気付き施設内に走りこんでくるのが、光が部屋を満たす直前にルークは見た気がした。
 

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